発行:2013年12月
こんにちは。短かった秋が去り、冬がやってまいりました。私・巧弦(ぎょうげん)は寒いのは苦手ですが、空気が澄んでいるので立山の雄大な姿がキレイに見え、とても素晴らしいなと感じています♪
さて、この「願海寺新聞」もおかげさまで第2号を迎えられました!先月の創刊号に対してはたくさんの嬉しい反響の声を頂きまして、さらにやる気がみなぎっております。仏事に対しての疑問、たとえばお仏壇のこと、日々のお勤めのこと、ご先祖さまのことなど、どんな些細なことでも、よろしければ何でもご質問を寄せて下さいね。仏教が皆様の健やかな「こころ」のお役に立てるよう、精進してまいります♪弦
今から800年と少し前、願海寺の開基である願海房信性は越後(新潟)にて親鸞聖人と出会い、共に越中(富山)への布教を始めました。
そもそも親鸞聖人は、ご自分の足跡を書物で残されていないため、その人生には謎な点も多く、大正時代までは実在を疑問視する声もあったほどですが、現在ではその実在は確かめられ、足跡も少しずつ研究が進められています。研究により、親鸞聖人と願海房が共に越中の教化をされていたことは確かであろうとされています。壮大な歴史のロマンを感じます!その後、親鸞聖人は関東の移られる際に、願海房に越中の布教を託し、越中へ移った願海房は、立山町栃津に一寺を建立したそうです。栃津には今も房舎が残り、ご門徒さまのお力により維持されています!
「死んだらどうなってしまうんだろうか?」って、きっと誰もが考えたことがあると思います。仏教の教えでは、この現世での生命が尽きると私たちの“意識”は身体を抜けて冥界に行きます。そこでは有名な三途の川を渡り、49日間において閻魔様をはじめとする7名の裁判官によって生前の行い(業)を裁かれ、次に生まれ変わる世界が決まるのです。その世界とは“天界”“人間界”“修羅”“畜生”“餓鬼”“地獄”の六つの世界です。この六つの世界には、欲望があり、苦しみがあります。そして、その六つの世界に生まれ変わることを“輪廻転生”といいます。
私たちの“意識”はずっと輪廻転生を繰り返してきました。そんな苦しみの輪廻の世界から解脱が“悟り”であり、それを目指し仏道を歩むのです。ただ、悟りは誰でも簡単に開けられるわけではありません。そもそも、悟りに至る修行なども弱く愚かな私たちにはとても出来ません。ですが、弱い私たち(凡夫)に向けて、阿弥陀さまは「全員を救う」と誓われているのです!阿弥陀さまのおられる“極楽浄土”は輪廻の六つの世界を飛び越えた世界なのです。イメージとしては六つの世界がこの地球上にあるとすれば、極楽浄土は宇宙の月よりも太陽よりも遠い、それほど遠くにあるのです。